きのう、1足4000円もするスリッパを買いました。
百円ショップ派の私が、なぜ?
それは…
「道を歩いていたら、靴の底が抜けたから」です。
いや正確に言うと、靴底が抜けたわけじゃない。
「靴底がぽろぽろと崩壊して、かかともなくなってしまったから」が正解。
「靴底が崩壊」って、そもそも変な日本語だな…でも、実話です。
きのう朝、久しぶりに履いた靴(ヒールではなく、見た目はおじさんが履いている、
紳士用靴みたいなの)。
表参道付近を歩いていると、なんだか底面が地面にペタペタくっつく。
ん?ガムでも踏んだかなと思って靴底を見ると、ぽろぽろ剥げている。
マズイな~。でもきょう一日くらい持つだろうとやり過ごしていたら、
いきなり「ぼろりん」とかかとが落ちた!
えーー!いきなり「ぼろりん」ですかっ!。
驚きつつふと歩いてきた方向を振りかえると、
数秒前まで私の靴底だったモノが地面にポツポツ散乱しているじゃないですか。
えーー!これはマズイ。
でも待てよ、この風景どこかで見たことあるような…なんだっけ?なんだっけ?
そうだ。ヘンゼルとグレーテルだ。
森で道しるべのために落としたパンのかけらよろしく、
地面に点々と私の靴底の残骸が連なってるではないですか。ちょっとオモシロイ。
しかし。阿呆なこと考えている場合じゃないのです。あと10分後に行かなきゃならないところがあるんだから!
そこで私は急ぎました。表参道の駅構内の店にたしか靴が売っていたはず。
そのお店を目指してはや歩き。ぽろぽろ崩れて虫食い状態の靴底は
もはや「平面」ではなく、ぼこぼこしているので、
靴の中だけ山道を歩いているような感じ。表参道の駅構内なのに、なんだこの山登り気分は。
で、行きついたお店の靴が高くて手が出せなかったので、スリッパにしたわけです。
革製、1足4000円。はぁ。
その足ですぐに山陽堂へ。あすから始まる庄野ナホコさんの原画展設営のお手伝いをしに。
そういうわけですから、庄野さんへの新年早々のご挨拶が
「すみません、スリッパでなんですが…あけましておめでとうございます」
ということになってしまった。しかも、着ている洋服と釣り合わないこんなかわいいスリッパ姿で!
新春、今年の初笑いということにしよう。

話が長くてスミマセン。ここからが本題なんです。
あすから始まる庄野ナホコさんの原画展。ステキです!ぜひ、皆さんお越しください。
印刷ではどうしても出ない色が原画にはあります。直に見るとそれがわかります。
山陽堂さんを入るとすぐ、1階には、BRUTUSの表紙になった庄野さんの原画が展示されています。
2階に『二番目の悪者』の原画。3階には、『二番目の悪者』に登場する動物たちの肖像画がズラリ。
物語を飛び出した動物たちが思い思いのポーズをしていて、スピンオフのよう。
それぞれの絵につけられたタイトルも楽しい!

16日(金)には著者お2人のトークイベントがあり、私も混じってお話させて頂きます。
思えばこの本は1年半以上かけて完成しました。制作までの経緯を思えば感慨深いものがあります。
著者と読者がざっくばらんに語らう場になれば嬉しいです。
林木林さんは詩のボクシング優勝者でもありますし、
庄野ナホコさんにはこれまで手がけられた装画のお話なんかもして頂けたらなぁ、と。

年明けお忙しい時期とは思いますが、皆さんどうぞお越しください!。
お申し込みは山陽堂さんまでお願いします。